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アメリカ横断ウルトラクイズ ○×クイズの研究

 Web版 Ver.2.06


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はじめに

  この研究内容は、あくまで個人的なものであり、これを読んだ人が不利益を被ったとしても、一切責任は持てません。また、内容は過去17回のウルトラクイズの国内第1次予選の形式である、○×クイズを基本としています。今後の国内第1次予選の形式が異なる可能性もあります。以上の2点を了承の上、お読み下さい。
 (注)1998年8月30日に開催された、『ネッツトヨタスペシャル 今世紀最後!!史上最大!アメリカ横断ウルトラクイズ』は第17回相当大会のため、本文中では『第17回』と表記しています。

 

  まずは、第17回大会(1998年8月30日開催)の全問題を見てみよう。

 第1問:1886年、自由の女神が完成した時、女神はニューヨークで一番高い建造物になった。
 第2問:日本でかつて、「自由の女神」という題名の歌謡曲が発売されたことがある。
 第3問:アメリカ合衆国の入国スタンプの絵柄に、自由の女神がデザインされたものが用いられたことがある。
 第4問:ソフトクリームの形は自由の女神がモデルになっている。
 第5問:ゴルフ界のスーパースター、タイガーウッズは寅年生まれである。
 第6問:肥満の人の脳みそには脂肪がたまる。
 第7問:ミミズもバックする。
 第8問:満潮になると、海面が盛り上がりますが、その時、陸地も盛り上がる。
 第9問:寒い南極ではシャボン玉も凍る。
 第10問:祇園精舎に鐘はない。
 第11問:アルファベットのW。英語ではUが二つ重なるので、ダブル・ユー、ダブリューとなった。
 第12問:二人でじゃんけんをしても、三人でじゃんけんをしても、あいこの確率は同じである。
 第13問:フリーマーケットは誰でも自由に店を開くことができるという意味から、フリーとつけられた。
 第14問:みかんを激しく揉むと甘くなる。
 第15問:大正三年、宝塚第一回公演は『金太郎』だった。
 第16問(敗者復活戦):上野動物園のパンダ夫婦の名前はタンタンとトントンである。

(注)第3・14問は放送でカットされた。

 正解:○○××× ××○○○ ○○×× ×

解説:

第1問
『たった1つの事実問題』に当てはまるのですが、時にはこういう問題もあります。建造物ならば確かにウラが取りやすいでしょう。OAを見ても根拠はよくわかりませんでしたが、おそらく、公式資料に問題文の通りのことが書いてあったのでしょう。また、『自由の女神物語』という子供向けの絵本(高槻高校図書館蔵)の5頁には『自由の女神像は、世界で最も高い像であったばかりでなく、当時はマンハッタンのどのビルよりも高かったのです。』という文章が掲載されています。

第2問
出題者側の用意した根拠は、黛ジュンの歌う『自由の女神』という曲です。その他にも、かまいたちが歌う『自由の女神』という曲があります。この2曲はカラオケボックスによっては歌えます。

第5問
1975年生まれのうさぎ年です。

第6問
脳には脂肪細胞自体がないので脂肪はたまりません。

11
ジーニアスにも載っています。

12
2人の場合は全組み合わせが9通りで、あいこは3通り。
3人の場合は全組み合わせが27通りで、あいこは9通り。
4人の場合は全組み合わせが81通りで、あいこは36通り。

第13問
フリーマーケットの英語の綴りはfleamarket(蚤の市)であり、freemarket(自由市。そんな英語はない)では決してない。

第15問
10年前の第12回ウルトラクイズで、こんな問題が出題されています。
問:大正三年、「どんぶらこ」「浮かれ達磨」「胡蝶」の三本立てが初演。今も大人気の女性ばかりの歌劇団は?
答:宝塚歌劇団
この問題文の「どんぶらこ」というのは……そう、『桃太郎』なのです。したがって、答は×なのです。ウルトラクイズの過去問も、きっちりチェックしておきましょう。

第16問(敗者復活戦)
番組(黙認の)史上最大のカンニングが行われた。

 


×クイズにまつわる法則・迷信・言い伝えetc・・・・・・・・

『規則違反問題は×である』(『クイズは創造力〈問題集編〉』長戸勇人著)

 はたして本当に規則違反問題は×なのだろうか?
 ウルトラクイズで出題された規則違反系問題の分類は次の通りである。

◎通常型(1)(〜は反則である。 〜してはいけない。 :禁止系)
      (2)(〜は制限されている。 :制限系)
      (3)(〜必ずしなければならない。 〜と決められている。 :強制系)
      (4)(〜はない。 :否定系)
◎変形型(〜は認められている。 〜する。 〜てもよい。 :肯定系)

  通常型(1)(〜は反則である。 〜してはいけない。 :禁止系)
   ○酒を飲んで銀座通りを馬で走ると、酔っ払い運転で罰金を取られる。(第5回)
   ×公式の水泳競技では、足が底につくと失格になってしまう。(第7回)
   ×自転車もスピード違反で捕まる。(第7回)
   ×剣道の試合で、「めん!」と言って胴を打つのは反則である。(第8回)
   ○女子の柔道では、柔道着の下に何もつけていないと、ルール違反になる。(第9回)
   ×人間国宝の人にケガをさせると、傷害罪の他に文化財保護法違反を適用される。(第11回)
   ○競馬法ではたとえ40歳の人でも、その人が大学生の場合、馬券を買うことができない。(第11回)
   ×将棋の対局中、相手側に回って将棋盤をながめるのは反則である。(第12回)
   ○5年に1度行われる国勢調査を拒否すると罰せられる。(第13回)
   ×たとえ刑務所の囚人であっても、働かせ過ぎると労働基準法にひっかかる。(第13回)
   ×制服の警察官は事件がない時、不安を与えてしまうので、むやみに走ってはならない。(第14回)
   ○他人に貸していたものを無断で持ち帰ると罪になる。(第14回)
   ×公立小学校の先生は、わが子の担任になることを法律で禁止されている。(第14回)

  通常型(2)(〜は制限されている。 :制限系)
   ○動物愛護の国イギリスでは、競馬で騎手が馬を叩く鞭の回数も制限されている。(第12回)

  通常型(3)(〜必ずしなければならない。 〜と決められている。 :強制系)
   ×泳げない人は外国航路の船長にはなれない。(第6回)
   ○日本の法律では夫婦は同居しなければならない。(第6回)
   ○幼稚園には紙芝居を置かなければならない。(第10回)
   ×お米を作るときは必ず農林水産省に届け出なければならない。(第10回)
   ×日本では名前の長さは法律によって100文字までと決まっている。(第10回)
   ×国会に出席する男性議員は、ネクタイ着用が義務づけられている。(第11回)
   ×シンクロナイズドスイミングでは、演技をする時必ず鼻栓をしなければならない。(第12回)
   ×日本の法律では株式会社の社長は一人だけと決められている。(第12回)
   ×日本にある米軍基地の中では、アメリカと同じように車は右、人は左と決められている。(第12回)

  通常型(4)(〜はない。 :否定系)
   ×幼稚園は学校ではない。(第6回)
   ○どんなに素晴らしい作品であっても、生きている人の作品が重要文化財に指定されたことはない。    (第11回)

  変形型(〜は認められている。 〜する。 〜てもよい。 :肯定系)
   ○千円札が破れても、ちょうど半分残っていれば、五百円札と取り替えてもらえる。(第4回)
   ×日本では左利きのお巡りさんは左側にピストルを下げてよい。(第5回)
   ○給料の前借りは法律で認められている。(第7回)
   ○アメリカで野球が始まった頃、ワンバウンドした打球を取ってもアウトだった。(第11回)
   ○国際線の飛行機から出たゴミも税関で調べてから捨てる。(第12回)
   ○選挙運動中の候補者が選挙カーの助手席に乗った場合、シートベルトをしなくてよい。(第12回)
   ○マンホールのフタは円形でなくてもよい。(第13回)
   ○お酒に掛けられている税、酒税はみりんにも掛けられている。(第13回)

  なお、変形型(肯定系)は問題文を裏返すと、通常型になってしまうので、法則通りだと○が答えとなる。
  確かに大半の答えが×である。しかし、一部には○のものもある。
  これは、どうもあくまで確率論でしかないようだ。


事実認定問題

  出題される問題の8割はこの系統である。
  ハッキリ言って、こればっかりはどうとも言えない。

 (1)通常、想定しないようなことが問題となった場合、『テレビだから○』ということになる場合が大半である。(第17回ではよく出た。)
  (例)仏教では修行の邪魔をする悪魔を「邪魔」という。(第13回)
  (例)満潮になると、海面が盛り上がりますが、その時、陸地も盛り上がる。(第17回第8問)
  (例)寒い南極ではシャボン玉も凍る。(第17回第9問)
  (例)祇園精舎の鐘はない。(第17回第10問)
  (例)アルファベットのW。英語ではUが二つ重なるので、ダブル・ユー、ダブリューとなった。(第17回第11問)
  (例)二人でじゃんけんをしても、三人でじゃんけんをしても、あいこの確率は同じである。(第17回第12問)
  (例)みかんを激しく揉むと甘くなる。(第17回第14問)
     →もちろん全て答は○。

  正解が○だと都合が悪い場合、正解が×になることがある。
  (例)ペンギンもしもやけになる。(第12回第3問)
     →通常、○でないと成立しないが、××と続いているので○が正解の問題を出してしまうと、大人数が残ってしまうため、×の問題を出した。

 (2)逆に常識的なことが問題となった場合には、『テレビだから×』ということになる場合が大半を占めることになる。
  (例)ビールは、容器が大きいほど、割安である。(第15回)
     →一番割安なのは大びんなので×
  しかし、(1)と同様、正解が×だと都合が悪い場合、正解が○になることがある。

 (3)『テレビだけど、どうせカットするから○or×』という問題もある。
    これは知識があれば解けるものである。
  (例)高校野球には外人枠がある。(第12回)→×
  (例)代議士と呼ばれるの衆議院議員だけである。(第13回)→○

 (4)問題文に『やはり』とかがつくとあやしい?
    名前・言葉の由来問題で『やはり』や『その名の通り』というものがついた場合はあやしい?
    誘い文句を用いる時は作成者に何らかの意図があるものとして、用心した方がいいというのはいうまでもない。
    ただ、それが事実だったりすることもあり、そういう場合はあきらめるしかない。
  (例)できちゃった結婚。怒った親父がショットガンを持ち出すので、英語で「ショットガン・ウエディング」という。
     (第17回決勝第1問)→○

 (5)『たった1つの事実問題』(『クイズは創造力〈問題集編〉』長戸勇人著)
    事実から問題を作成した場合に見受けられる問題形式。ツッコミをいれるとボロボロとあらが見つかるもの
   がそれである。
  (例)ニューヨークのStatue of liberty (自由の像)を日本語で『自由の女神』と訳したのは第2次大戦後である。
     (第12回第1問)→×

   ただし、この系統では『この時代にはこんなのはなかったよ』という問題が出されてしまったときには対処のしようがない。
  (例)ニューヨークの自由の女神が完成した時、除幕式はテレビで生中継されていた。→×

    きわどい問題を作るのは難しいため、極端な例となってしまったが、この形式は高校生クイズでは頻出であるため、ウルトラクイズでは出ていないが注意を要する。
    第17回(1998年・『今世紀最後〜』大会)第1問をこの法則で解いて間違えた人が続出した。なお、この問題は(6)の『根拠がリストの問題』である。
  (例)1886年、自由の女神が完成した時、女神はニューヨークで一番高い建造物になった。
     →○

 (6)『この資料を見れば正解がはっきりする、という場合はその資料を最後まで見た方が正解である(正解の根拠がリストの問題は、そのリストに載っていない方が正解である)』
    よく分かりにくい話であり、前述の『たった1つの事実問題』と混同されてしまいがちであるが、大きな違いは『たった1つの事実問題』は正解の根拠がリストではない(ものが大半である)ということである。
  (例)1886年、自由の女神の除幕式に日本人も招待されていた。(第15回第2問)
     →もし、除幕式招待者リストに日本人の名前があったとしたら(つまり、答が○だったとしたら)、このリストを最後まで見る必要はない。→法則にあてはめると答は×
  (例)ニューヨークの自由の女神は、アメリカ大統領から名誉市民の称号を受けている。(第11回第1問)
     →もし、名誉市民リストに自由の女神があったとしたら(答が○だったとしたら)、このリストを最後まで見る必要はない。→法則にあてはめると答は×
  (例)1886年、自由の女神が完成した時、女神はニューヨークで一番高い建造物になった。(第17回第1問)
     →もし、ニューヨークの建造物の高さを記したリストに自由の女神より高い建物があったとしたら(答が×だったとしたら)、このリストを最後まで見る必要はない。→法則にあてはめると答は○。
  (例)アメリカ合衆国の入国スタンプの絵柄に、自由の女神がデザインされたものが用いられたことがある。(第17回第3問)
     →もし、アメリカ合衆国入国スタンプリストに自由の女神のデザインのものがあったとしたら(つまり、答が○だったとしたら)、このリストを最後まで見る必要はない。→法則にあてはめると答は×

   ただし、法則通りだとシャレにならないものもある。
  (例)自由の女神の誕生日は1886年10月25日。この同じ日に生まれた日本人は(90年8月)現在1人も生存していない。(第14回第2問)
     →もし、長者番付にこの日に生まれた人がいたとしたら(答が×だったとしたら)、このリストを最後まで見る必要はない。→法則にあてはめると答は○。と言いたいが、それではシャレにならないので×。

   また、法則にあてはまらないもの(実は『たった1つの事実問題』だった)なんてものもある。
  (例)日本でかつて、「自由の女神」という題名の歌謡曲が発売されたことがある。(第17回第2問)
     →○

 (7)『2択の時は後者が正解』(伊藤トシノリさん(第13回シドニー敗者)HP)
  (例)大腸と小腸を比べると大腸の方が長い。(第1回)→×
     40ワットの蛍光灯と40ワットの電球とでは、蛍光灯の方が電気代は安い。(第5回)→×
     ニューヨークの自由の女神とパリのエッフェル塔では、エッフェル塔の方が近い。(第9回)→○

 (8)『スポンサーの問題は○である』
    過去1問(第13回)しか出たことがない。これはブッチャーさん(宗田利八郎さん(第3代クイズ王))が言ったことである。正しくは、「スポンサーの問題を×にできるわけないだろう」である。第17回は冠大会だったが、ネッツトヨタやトヨタ自動車に関する問題は、東京ドームでは出題されなかった。そういえば、高校生クイズでもスポンサー問題は出たことがない(はず)。
  (例)花王石鹸は顔を洗う石鹸を作ったことから名付けられた。(第13回第2問)→○

    ちなみに自治体主催のクイズ大会では、主催自治体の行政活動に関する問題は大抵○となるが、これもこの法則に分類されるものだろう。
  (例)松江市立図書館の蔵書数は松江市の人口より多い。→○(ぐるっと松江ウルトラクイズ)
     たばこを買うと、国・県・市の全てに税金を納めたことになる。→○(松江ウルトラ)
     松江市内の道路延長は1000キロを超える。→○(松江ウルトラ)
     堀川遊覧船の船の数は40艘である。→○(松江ウルトラ)
     松江市役所の窓口番号には欠番が3つある。→○(松江ウルトラ)
     堀川地ビール館と秋鹿なぎさ公園、オープンした月日は同じである。→○(松江ウルトラ)

 

 『第2問は第1問と同じ答えである』

  第2問は○×お別れクイズという形式で、第1問の正解と同じ答の場合はスタンドに残り、違う答の場合はグラウンドに降りるというものである(第17回は形式が異なる)。
  第4〜6・9・12〜14・17回は同じ答えであった。


 『同じ解答がよく続く』

  ウルトラクイズだけでなく、高校生クイズでもよく用いられる手法である。
  なにせ人数が減るスピードが格段に速いのである。3つも4つも○や×が続くとは思いにくいからである。
過去、高校生クイズでは7問連続で同じ答だったということもある。
  これに関しては『前の問題と次の問題の答は無関係であり、1問ごとに答を考える』ということを徹底させる
他に術はない。
  なお、第10問ぐらいからは人数が一気に減り過ぎるのを防ぐため、○と×が交互程度に続くようになるようだ。
  第17回を例にしてみても、『○○××× ××○○○ ○○××』という順番である。


 『高校生クイズの問題を見てはいけない』(『クイズは創造力〈問題集編〉』長戸勇人著)

  私はこの理論に反対である。
  かつて、高校生クイズのYES・NOクイズの研究をしたときに、ウルトラクイズの問題との互換性というものを調べてみた。高校生クイズはそもそもウルトラクイズの高校生版として出発したうえに、大人数での二者択一クイズという形式も類似しているからである。その中で1つの法則らしきものを見つけ出した。『ウルトラクイズの過去問は高校生クイズで出題される』というものである。

  (例)(1)自転車もスピード違反で捕まる。(第7回ウルトラ)
     (2)制限速度40qの道路を自転車で時速40q以上出すとスピード違反になる。
       (第13回(93年)高校生Q東北大会)
       →○
  (例)(1)日本の北海道から沖縄県まで、全ての都道府県に温泉がある。(第7回(83年)ウルトラ)
     (2)日本には、温泉のない都道府県は1つもない。(第13回(93年)高校生Q沖縄大会)
       →○
  (例)(1)天気記号で○の中に×があるのは「お天気がわからない」という意味である。(第9回(85年)ウルトラ)
     (2)気象庁が使う天気図の中には天気不明という記号がある。
       (第9回(89年)高校生Q近畿大会)
       →○
  (例)(1)殻の壊れたカタツムリは種類によってはナメクジとして生きる。(第10回(86年)ウルトラ)
     (2)カタツムリの殻のないのがナメクジである。(第9回(89年)高校生Q関東大会)
       →×
  (例)(1)アメリカからも日本の一一〇番に国際電話ができる。(第10回(86年)ウルトラ)
     (2)アメリカから直接日本の警察に一一〇番することができる。(第8回(88年)高校生Q関東大会)
       →×
  (例)(1)ホタルは卵の時にも光る。(第11回(87年)ウルトラ)
     (2)ゲンジボタルは卵の時から光を出している。(第16回(96年)高校生Q関東大会)
       →×
  (例)(1)剣道で「めん!」と言って胴を打つのは反則である。(第8回(84年)ウルトラ)
     (2)剣道で「メーン!」といいながら小手を打っても、1本は1本である。
       (第16回(96年)高校生Q関東大会)
       →× なぜか(1)も(2)も答えは×。その理由は、反則ではないものの、こんなことをすれば、
          審判の印象を悪くして、(これを含めて)以降1本の技がいくら決まろうが、1本として
          認めてくれないからだそうである。

   第15〜16回の○×クイズは、それ以前のウルトラクイズよりは高校生クイズに近い問題となっているので、高校生クイズの問題もチェックしておいたほうがいい。
  特に第12・15回ではドームで高校生クイズの過去問が出題されており、注意が必要と思われる。

  (例)(1)津波は深いところより、浅いところの方が速くなる。(第6回(86年)高校生Q四国・岡山大会)
     (2)津波の速さは、海が浅いほど速い。(第12回(88年)ウルトラ)
       →×
  (例)(1)雨上がりに見える虹の中には、内側が紫、外側が赤という色の配列が逆になっている虹もある。
       (第7回(87年)高校生Q四国・岡山大会)
     (2)虹には、外側が赤で内側が紫の虹と、外側が紫で内側が赤の虹がある。(第15回(91年)ウルトラ)
       →○ 外側が紫の虹を副虹という。

  かつて1度だけ、全く同じ問題が国内第1次予選に出題されたことがある。

  (例)(1)日本ではオナラを「へ」といいますが、フランスでは「ぺ」という。(第9回(85年))
     (2)フランスではオナラのことを「へ」に丸をつけて「ぺ」という。(第13回(89年))
       →○

 

 でっち上げ問題対策法

  でっち上げ問題にも二種類ある。一つ目は、もしこの問題の答が○(×)なら、すでにニュースなどで取り上げ
 られているはずなのに…。というものだ。

 ×自由の女神は災害や事故に備えて、損害保険がかけてある。(第14回)
 ×自由の女神はユニセフから母の日にカーネーションを贈られる。(第15回)

  もし後者の問題の答が○ならば、母の日(の翌日)にニュースで放送されていてもおかしくないはずである。

  2つ目は内容が出来すぎているものである。

 ×シロクマはアザラシを襲う時、黒い鼻を手で隠して近づく。(第7回)
 ×小説『風と共に去りぬ』の作者マーガレット・ミッチェルは、風邪をこじらせてこの世を去った。(第8回)
 ×NTTの時報案内117番。1月1日午前零時の時報のあとに「おめでとうございます」と言う。(第11回)
 ×英語のリクルートという単語には、贈り物をするという意味もある。(第13回)
   * この問題が出題された1989年当時、リクルート事件(リクルート社が政治家に子会社のリクルートコスモス社の未公開株をばらまいた事件)が、まだ世間を賑わせていた。
 ×ソフトクリームの形は自由の女神がモデルになっている。(第17回(98年))
 ×タイガーウッズは寅年生まれである。(第17回(98年))

  ただし、ウルトラクイズでは出ていないが、次のような偶然の問題もあるので注意が必要である。

 ○アニマル梯団のおさるは申年生まれである。(第17回(98年)ウルトラ前夜祭)
 ○(2002年現在)阪神タイガースの歴代監督には寅年生まれの人は一人もいない。(第12回(95年)クイズ立命オープン(RUQS))
   ※【追記】第22回高校生クイズ近畿大会第1問で全く同じ問題が出題されました。ここを見ていた人は正解したと思いますが・・・・・・。

 おまけ…さるも〜になる。 水虫× 花粉症○ 双子○

 

 とりあえずは以上ですが、他にもあるかもしれませんね。でも、一番の対策法はあの状況下で冷静になることではないのでしょうか。

参考文献:『アメリカ横断ウルトラクイズ』(1)〜(16)(日本テレビ) ←現在は絶版です。
        
『全国高等学校クイズ選手権』(1)〜(16(日本テレビ) ←第17〜19回は『全国高等学校クイズ選手権 史上最強の指南書』(日本テレビ)に収録。
        『クイズは創造力』(全3巻)(著者:長戸勇人)(情報センター出版局)


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